プロジェクト紹介 国立研究開発法人様 Project

複数の業務ソリューションを同時に構築。
国立研究開発法人の業務改革プロジェクト

プロジェクト概要

支援対象
国立研究開発法人様
導入した
ソリューションサービス
ワークフローソリューション「WAVE225」
目的

「業務の効率化」「運用保守コストの低減」「新しい生活様式の推進」を目指した、電子決裁システムの再構築。

  • ・制度改正にも柔軟に対応できるパッケージの導入。
  • ・システム維持・保守の負荷軽減、コスト低減を図るクラウドサービスの構築。
  • ・高セキュリティを保証するために、定期的なアップデート、機能改善が行える拡張性の高いシステムの構築。
  • ・認可・参照権限制御による紛失リスク、改ざんリスクの排除。
  • ・通知機能や可視化機能を駆使した、意思決定の迅速化と業務効率化。
  • ・直感的な操作性と柔軟な設定変更が可能なパッケージの導入。
プロジェクトの特徴
  • ・9か月という短期間で3つの業務ソリューションを同時導入。
  • ・各ソリューションをお客様の業務に合わせてカスタマイズ開発。
  • ・国立研究開発法人であるお客様の情報が漏れることがないよう、セキュリティホールを決してつくらない。
  • ・開発コスト低減のため、届出・出張旅費業務領域ではベトナムによるオフショア開発も。
  • ・コロナウイルス禍でのフルリモートワークによるプロジェクト。

導入の背景と課題

お客様がこれまで利用していた、他社の出張旅費・勤怠管理・届出申請システムが現状の業務に適合しなくなり、サポートも終了することになりました。そこで、新たな業務システムを探していたときに、intra-mart(Webアプリケーションプラットフォーム)を利用したソリューションの展示会に出席。「WAVE225」に興味を持ってくれたことから、NTTデータウェーブが入札に参加することになりました。

3つのソリューションを並行しながら構築・導入しなくてはならないこと。利用開始までの期間が短いこと。さらに、国立研究開発法人という機関ゆえに、脆弱性が一切ない高セキュリティが求められること。こうした条件から、非常に難度の高い案件だと感じましたが、だからこそ、挑戦しがいがあるとも思いました。

先方の担当者の熱意にも触れ、このお客様と仕事がしたい、お客様が求めるシステムを実現させたいという思いも強くなりました。入札前に社長にも相談したところ、「会社全体で取り組もう」との言葉をもらい、どうしたら実現できるか、社長も一緒に考えてくれたんです。

チャレンジしたこと

短期間、低コスト、複数ソリューションを同時に構築という非常に厳しいプロジェクトの中で意識したのは、効率・品質・コミュニケーションの3点です。

まずは、2000行におよぶWBSから進捗の遅延を捉えて可視化できるよう、マネジメントツールを自動化して、効率化を図りました。品質については、品質管理ツールを利用した定量面での評価と定性面(バグの原因、類似性等)で導出される傾向を捉えて、徹底的な強化を実施しました。

大変だったのが、コロナウイルス禍によって、フルリモートでのコミュニケーションとなったことです。プロジェクトは5つのチームに分かれており、30名以上のメンバーがいます。メンバー同士で認識合わせをするため、どれだけ忙しくても必ず一人ひとりと対話。乗り越えなければならない点をヒアリングして共有し、一丸となって取り組めるよう注力しました。

お客様と信頼関係を築くために

お客様に向き合うときに大切にしているのが、取り繕わずに正直になること。「できるのはここまで、ここからはリスクになる」「これは難しい」など、その時々の状況を正直かつ正確にお伝えしました。こちらが正直であれば、お客様もその状況をちゃんと理解してくださるんです。
プロジェクトのキックオフからシステム利用開始まですべての作業をリモートワークで行い、お客様に対面できたのは、プロジェクト終了後でした。「はじめまして、お初にお目にかかります」のご挨拶をしましたが、いままでリモートワークの中でも一体感を持って取り組んできたこともあり、「はじめましてですが、はじめてましての感覚ではないですね」と互いに笑顔になりました。そこに加えて開口一番、お客様には「真摯に向き合ってより良いシステムを構築しようとする姿勢、丁寧な受け答え、早急な故障対応、どれをとっても必死な頑張りがリモートでも伝わって、とても感激した。人間力がすばらしい。NTTデータウェーブでなければできなかった」との言葉をいただき、感激しました。

システムは、人と人のつながりから生まれます。設計書やプログラムを書くにも、会議を実施するにも、疑問や課題は発生しますが、それを解決するのは、お客様も含めたプロジェクトメンバー同士の協議と協力です。自分一人でできる仕事はないし、一人の力には限界があります。メンバー同士で補いながら、お客様も一緒につくりあげる。こうした思いを忘れないことが、プロジェクトを成功に導くのではないでしょうか。

プロジェクトの流れ

  • 01入札公告
  • 02提案・入札/開札
  • 03要件定義
  • 04システム構築
    (設計、製造、テスト)
  • 05受入支援、システム稼働準備
  • 06システム利用開始

携わったメンバーの役割

  • デジタルイノベーション事業部
    チームリーダー
    小島芳明

    リーダーとして、入札公告から今回のプロジェクトを率いた。プロジェクトマネジメントで心がけているのは、多角的に見ていくこと。予算、スケジュール、お客様の要望・要件、お客様とのコミュニケーションなど、どこも見落とさないことをリーダーの使命と捉えている。
    「特に気にかけているのがメンバーのメンタルです。中でも若手SEに対しては、オーバーワークとなっていないか、理解は十分か、常に気を配らなくてはと思っています」

  • デジタルイノベーション事業部
    アプリSE
    森澤絵里子

    要件定義から参画。当時は入社2~3年目でSE経験は浅かったが、プロジェクト内の数チームに参加してプログラミングや開発を行い、急成長を遂げた。現在はこのソリューションの運用を担当。導入の経緯を知ることが運用にも役立っている。
    「要件定義から行ったのは初めてだったので、お客様との要件定義の会議を実施するにあたっては、会議をどのように進めるか、ストーリー、シナリオ、セリフ、想定問答まで事前に先輩と考えてから挑みました。その結果、事前準備どおりに進められたので、先輩にはとても感謝しています。このプロジェクトでの先輩たちの姿は、私が目指すべき姿だと思います」

  • デジタルイノベーション事業部
    アプリSE
    三瓶祐典

    当時は入社1年目ながら、届出申請・出張旅費システムのチームに参画。リーダーや先輩たちの指導を受けながら、資料の作成やプログラミングコード修正などを担当。自身の遅れが全体に影響しないよう、スケジュール管理を強く意識した。
    「1年目の自分もプロジェクトメンバーの一員であることを自覚し、期待に応えたいと力が入りました。先輩たちの指導で何とかやり遂げることができ、ほっとしています」